”おりひめ”は栃木県農業試験場で育成され、平成27年に品種登録された、比較的新しい品種です。梨の品種は収穫時期が早いものから順に「早生」「中生」「晩生」に分類されますが、”おりひめ”は早生の中でも特に収穫期が早い「極早生」の梨です。小山市での収穫時期は7月末から8月上旬頃。旧暦の七夕(8月)頃に収穫されることから”おりひめ”と命名されました。
関東では”幸水”や”豊水”のような果皮がザラッとした赤ナシが多く栽培されていますが、”おりひめ”は青ナシです。鳥取県の”二十世紀”が青ナシとして有名ですが、青ナシには赤ナシのような果皮のザラツキがありません。”おりひめ”の触れるとすべすべとした滑らかな果皮は、まるで青リンゴの様です。果色は優しい黄色味を帯び、”おりひめ”の名のとおり美しい外観の梨です。
梨は品種によって「甘さの質」に違いがあります。砂糖菓子のような強い甘みを感じる品種もあれば、独特の風味を伴ってまろやかな甘みを感じる品種もあります。”おりひめ”の場合は、サラリとした上品な甘みと清涼感のある風味が特徴的です。果汁は豊かで瑞々しく、果肉は緻密で柔らかく、本格的な夏が始まる暑い季節にピッタリの、爽やかな食後感を感じることができる品種です。梨に含まれる果糖(フルクトース)は、温度を低くした方が甘みを強く感じやすくなりますので、冷蔵庫で冷やすと一層美味しくお召し上がりいただけます。
”おりひめ”は夏の梨ですので、常温保存よりも冷蔵庫での保存の方が適しています。収穫したての新鮮な梨をご用意しておりますが、7~8月の高温期に常温で長く置いておかれますと早く痛んでしまう恐れがあります。また、より美味しく、樹上でよりよく熟するのを待って収穫しておりますので、未熟な果実と比べるとお日持ちは致しません。お手元に届きましたら、すぐに冷蔵庫の野菜室等に入れ、お早めにお召し上がりいただくことをお勧めいたします。